[文庫]やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく

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出版社 文藝春秋

版型 文庫判 版型とは

最新刊発売日 2025年03月05日

カテゴリ 文学

作品概要

梯久美子が書き下ろす「アンパンマン」の作者・やなせたかしの本格評伝

栗林忠道、島尾ミホ、原民喜などの評伝を手がけてきたノンフィクション作家・梯久美子が、
綿密な取材をもとに知られざるエピソードを掘り起こした「やなせたかし」評伝の決定版。

高知県で生まれた嵩(たかし)は、幼少期に父を亡くし、再婚した母とも別れて伯父の家で育つ。
東京で美術を学び、デザイナーとなるが、徴兵され中国大陸へ。
戦場で飢えを経験したことと、たったひとりの弟が23歳の若さで戦死したことが、のちに「アンパンマン」の誕生につながっていく。

戦後に就職した高知新聞社で「韋駄天おのぶ」とあだ名される元気いっぱいの女性・暢(のぶ)と出会った嵩は、
再度上京し、妻となった暢とともに子どもの頃からの夢だった漫画家を目指す。
たくさんの挫折を経験し、ようやくアンパンマンを生み出すが、
「顔を食べさせるなんて残酷だ」「気持ち悪い」と大人たちからは大ブーイング。
だが子どもたちは、無垢な心でアンパンマンを愛してくれた――。

著者はかつて『詩とメルヘン』編集者として、やなせたかしのもとで働き、晩年まで親交があった。
子ども向けに書いた伝記『勇気の花がひらくとき やなせたかしとアンパンマンの物語』(フレーベル館)はロングセラーとなり、
小学校の教科書に採用されている。

2011年の東日本大震災直後、被災地からラジオ局にリクエストが殺到した「アンパンマンのマーチ」。
避難所で大合唱する子どもの姿に、92歳だったやなせは感動し、94歳で亡くなるまで、復興のために力を尽くした。
愛と勇気に生きた稀有な生涯を、評伝の名手が心を込めて綴る感動作。

(文庫オリジナル)

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